2009/05/16

風のかたち

今日は晴れて、風が吹いていたので、雲がきれいでした。

2009/05/12

古くて新しいOS機能への回帰の動向

Firefoxの未来形ではタブ毎にプロセスを分ける設計を検討しているそうです。
Firefoxのタブも、Chromeに似たマルチプロセス化へ - @IT
もちろん、タブごとのマルチプロセス化による恩恵は、グーグルがChromeの発表時に広く宣伝したことで知られるようになったとともに、IE8ベータの影響も大きいようです。

これはある意味、新しくて古いOSの機能への回帰ですが、こういった流れはブラウザの他にもあるようです。

最近流行の(?)JavaVMやサーバ仮想化におけるVM(VMWare等)は、アプリケーションからしてみれば単なるOS層の再定義に過ぎません。しかしこの再定義は、JRockitのような一部の試みを除いて、HV、OS、JVMなどの言語VM、と階層が深くなる一方であり、そのオーバーヘッドも無視できなくなったようです。
これは先に述べたPCのブラウザ環境においてもそうですが、特にAndroidのようなハード制約が厳しいモバイル環境においてはなおさらです。

ここにおいて、Googleの解はOSへの回帰です。

Androidのアプリケーション開発環境は独自のJava環境ですが、その実行環境であるVMはJavaVMを用いずにDalvik仮想マシン, http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=Dalvik%E4%BB%AE%E6%83%B3%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%B3&oldid=25752724 (last visited 5月 11, 2009).を用いています。

Dalvikの特徴の一つは、アプリケーション毎に異なるVM(Linuxのプロセス)を立ち上げることです。
これによって、OSのメモリ管理の恩恵にあずかれます。

OSのメモリ管理の利点の一つは、強力なアクセス保護機構ではないでしょうか。
これにより、バグやそれを悪用したマルウェアからの不正アクセスや以上終了から守られます。これはPCのブラウザ環境において、マルチプロセスをChrome、IE8が採用し、Firefoxが採用を検討している理由と一致します。

OSのメモリ管理の利点のもう一つは、OSのメモリ回収機構を利用できることでしょう。
これは一般にMMUのようなハードウェアのサポートを受けられることを意味しています(ARMの下位モデル等モバイル環境にはMMUがないケースもありますが)。
つまりJVMにおけるGCの厄介な問題をハード・OSに任せられることを意味します。

Dalvikは先に述べたようにアプリケーション毎にVMプロセスを分離しますので、少なくともアプリケーション終了のタイミングではOSのメモリ回収機構を活用できます。

さらには、アプリケーションプロセスのライフサイクル内におけるGCもDalvikでは特徴的です。
DakvikのGCはdlmallocというGoogle再実装libcにおけるメモリ割り当て機構(?大元はCreative Commons License)における領域サイズ毎に分けて管理されたfree関数そのもののようです。

これにより、シンプルかつ強力なメモリ管理が行われる、と言うことでしょうか。
これらこそ正に新しくて古いOS機能への回帰です。

2009/05/11

IPAフォントV3配布開始 (ライセンスがいつの間にか変更)

IPAフォントの最新版Ver.003.01がリリースされていました。

新バージョンの主たる目的はWindows Vistaでの採用で話題となったJIS X 0213:2004に対応し、文字種が増えたことでしょう。

これに加えて、重要な変更はライセンスの利用条件が緩和されたことです。
Ver.2まではフォントのデザイン変更を認めておりませんとのことでしたので、派生フォントを作ることや、特にそれを再配布することが困難でした。

今回このライセンスが緩和され改変フォントを再配布可能となっています。

オープンソース・ライセンスのIPAフォント公開,改変フォントの再配布が可能に:ITpro
IPAフォントが2009年4月中旬にもオープンソース・ライセンスへ,改変と再配布が自由に:ITpro

この「IPA Font License Agreement v1.0」はOSIにも認定されたれっきとしたライセンスですが、伝染性の観点からGPLやCreative CommonsのCC BY-SAに近いもののようです。
伝染性といっても、文字集合一式のフォントフェースが揃ってなんぼのフォントですので、同一機能の派生フォント集に同一ライセンスが適用されるのはそれほどおかしな話ではないでしょう。触っただけで(ちょっと小さいライブラリをリンクするだけで)感染するGPLのプログラム世界とはやや趣は異なります。
非営利団体が利用促進するためであれば、商用利用も多いフォントはBSD風(CC BY風)のライセンスにすれば良いのに、とは思いますが。


とはいえ、和文フォントの世界にもようやくOSSの風が流れてきたことは歓迎です。

フォントは文書を書く・読むという極めて根源的な活動において必須の要素でありながら、和文においては自由に使えるものが非常に少数です。


欧文フォントは何千種類ものフリーものが出回っていますが、和文フォントではプロプライエタリを含めてメジャーなものは2系統しかないと言っても過言ではありません。

一つはTB系フォント、もう一つはHGです。
それぞれ、基本的に明朝とゴシックしか持っておらず、それぞれ英数字他においてプロポーショナルか否かのバリエーションがある程度です。

定かではありませんが、IPAフォントはTB系フォントのようです。
Wikipediaの古い記述では「製作メーカーは表示されていないが、タイプバンクゴシック・タイプバンク明朝に酷似しているためにタイプバンク製であると言われている。」とありました。

もう一つのHG系フォントはリコーが作成したものです。
WindowsにもHG ゴシック等が標準で入っていますが、これはリコーがMSにライセンスしたものです。
Sun(もうすぐOracle)のStarSuite(OpenOffice.orgの商用版。ただしグーグルから無料で入手可能)に含まれるHG ゴシックB Sun等もこのHG系列です。

以上、これだけです。
# 異論はあると思いますが。

和文でフォントが少ない大きな理由の一つは、文字数が多く作成コストがかかるからでしょう、もちろん。

もう一つの理由は、先に触れたライセンスの問題でしょう。

プログラムの世界でOSSが成功し、巨大なプログラムを多数世に排出意しているように、今後はフォントも多数世に排出されることを期待します。


参考
商用サイトでも無料で利用できる日本語のフリーフォント集 | コリス
欧文フォント一覧 [フォント ふぉんと font .com]

2009/05/10

山椒をGet! 枯れやすいって本当?

軽井沢→下仁田温泉→法師温泉の帰り道に、道の駅で山椒の苗を買いました。
お値段なんと120円!
ネットによると、日当たりの良いところが好きで、植替えに弱いとか。

実家では家の北側の日陰に地植えでしたが、手間を掛けた覚えも無く、すくすく育っていたので、まったくそんな実感がありません。

とりあえず、植替えがしばらく不要なように、大き目の鉢に植えて北側玄関横に置きました。
来年は、薬味に使えると良いなぁ。