2011/01/01

マイホーム日記:外構第一期工事でいきなりトラブル

我が家の土地は東傾斜の道路に南接道しています。南側は法面のままでしたが、我が家のプランに合わせて南側にRC擁壁を増設し埋め戻す外構一期工事を基礎工事に先立って行います。
ところが、この外構一期工事でいきなりトラブルです。
底盤にコンクリートを打設後、壁面部分に型枠をはめてコンクリートを打設したようですが、打設翌日に現場を確認すると笠木部分に大きなひび割れがほぼ全長にわたって走っています。
明らかかに水平配筋の真上にヒビが入っています。

コンクリート打設の1日後にしてこのようなヒビが入る原因はなんだろうと色々調査していたところ、沈降ひび割れのようです。
北野技術士事務所 誰でもわかる「コンクリートひび割れ辞典・順引き」
コンクリートは打設直後からブリージングが上昇し、それに伴いコンクリートは沈降する。この時に鉄筋や型枠形状などにより沈降が拘束されると沈降ひび割れが発生する。 
住友大阪セメント 技術ドキュメント コンクリートのひび割れ
・発生原因:ブリージングによるコンクリート面の沈下が、固定された水平鉄筋などによって局部的に妨げられることにより、その上面に水平鉄筋に沿った沈みひび割れが発生する。
凝固が遅い冬場に起きやすいようですが、その他に水が多すぎる、バイブレータによる締固め不足(1/12追記:バイブレータは気泡を抜くには良いが、掛け過ぎは組成物の分離による水泡が発生しむしろ沈降を招くとか)、沈降を待ち浮き水を処理して段階的に打設するという手順が不足(1/12追記:この程度の規模の構造物は一気に打設するとか)、ひび割れた後のタンピングによる緊急処置不足等の複合要因と思われれます。

それにしても、これほど大規模にひび割れが発生するということは上部はシャブシャブの水浸しコンクリートで乾けばスカスカで、横から見てもひびが入っているのでは?

エポキシ系補修材で対処すると業者は言っておりますが、将来が不安です。型枠が外れるのを待って再度確認に行ったところ、悪い予想は的中です。
上の方がスカスカなのがわかります。

  
上の写真は型枠が広がらないように擁壁を貫通する形で横に通す金属棒(スペーサ)とPコンの周辺の写真ですが、この周辺でも例外なく沈降ひび割れが発生しています。

これはもうやり直しレベルでしょうか?
正月が開けたら業者に掛け合ってみます。orz


2011/1/4追記

業者(HM)から電話がありました、やり直してくれるそうです。
HMにしておいて良かったです。

マイホーム日記:ハウスメーカー探し4

最初から分かっていたことですが、予想以上に、
メーカーは恣意的か、無意識かはともかく、嘘にならない範囲で自社に都合が良い情報をこれでもかと提供してきますので、話を聞けば聞くほど混乱するばかりです。

その話を受けるこちら側としては、住宅建築の経験は幼い時分に親が立てた家ぐらいで、20~30年のギャップがあるのが普通でしょう。情報流通速度が早くなり、古い体質と言われる建築業界も30年もするとその進歩は甚だしく、どこのハウスメーカーの話を効いても「凄い」と思ってしまうのも事実です。

では、この御時世インターネットで口コミ情報を集めたらどうかというと、これもまた当てにならない(このブログしかり)。というのも、どの発言者にとっても家を建てるのは一生に一度程度だし、実際に一シーズン住み比べて公平な判断なんてことは不可能。さらに、自分が買った家の悪いところは(建てたハウスメーカーに向かって以外は)認めたがらないので発言に強烈なバイアスが掛かるようです(2ちゃんねるでiPhoneとAndroidのファンボーイの争いを見ると笑えます。Cannon対Nikonもしかり)。

つまり、ハウスメーカーから出てくる情報、自分の経験による判断基準、口コミ情報は何れも偏っているということを前提に、先入観を排除し、不足する情報を論理的に補完しつつ、科学的に判断するしか有りません。


以下断片的な偏った情報の例です。
  • 壁で支えるから強いとか
  • 鉄骨ラーメン構造だから強いとか
  • 今の在来木造は強いとか
  • 通し柱は強いので臍で梁を連結しても大丈夫とか
  • 通し柱に金属ジョイントで梁を連結するのが強いとか
  • 梁勝ち、管柱に貫通ボルトが強いだとか
  • 対湿耐久性には壁式工法は不利とか
  • 透湿防水シート、外胴縁があるから大丈夫とか
  • 壁体内は通気が必要とか
  • 防湿シートを内側に張れば大丈夫とか
  • 鉄骨が強いとか
  • 芯有り木材が強いとか
  • 集成材が強いとか
  • 集成材はスプルースを使っているので(全部?)シロアリに弱いとか
  • 防蟻シート、防湿土間コンクリートがあるから大丈夫とか
  • 鉄は錆びるから耐久性がないとか
  • 鉄は劣化しないから耐久性があるとか
  • 木材は伐採後200年は強度が増すとか(檜は、って聞いたけど?)
  • 剛性が高いから地震に強いとか
  • 柔軟性が高いから地震に強いとか
  • 連続気泡だから火事の時に爆裂しないとか
  • 独立気泡だから凍結による風化が無いとか
  • 断熱材をパンパンに積めるから断熱性が高いとか(ガラスより空気の方が熱伝導率は低いんだけど...)
  • 断熱材を少なめでも十分とか(耐久性のための壁体内通気を優先)
  • 外断熱なら壁体内は結露しないだとか
  • ALSは断熱材じゃないとか
  • 木材は断熱材じゃないとか
  • べた基礎のほうが地震に強いとか
  • 布基礎の方が軽量で地震に強いとか
  • 木造は光が目に優しいとか(もはや意味不明)

マイホーム日記:設計4 (設計図面承認)

間取り、窓、ドア、キッチン、洗面、風呂、トイレ、床、造り付け収納、壁紙、照明、外壁...

全ての要素で複数社のショールームを複数回ずつ回るという念の入れようで、7月に古河林業に業者決定してから苦節半年。相見積もり時点から間取りがほとんど変わっていないにもかかわらず長い道のりでしたが、なんとか設計図面承認までたどり着きました。
その間に、うちよりも数ヶ月後に土地を買われたお隣さんは建方が完了しています。(^_^;)

ということで、パースはこんな感じです。

間取りはこんな感じ。


ついでにウォークスルーも。

マイホーム日記:設計3 (窓)

明けましておめでとうございます。
今回は窓について。

たかが窓、されど窓。
窓は外見、採光、換気、断熱、防犯、そして耐震の要となる予想以上に重要なポイントでした。

防犯と換気
  • 欄間付き掃き出し窓
    夏の夜とか、居間にいる時間に防犯を考えつつ通風するために欄間付き掃き出し窓を設置。最近はなぜかあまり流行っていないとか。
  • 並行滑り出し窓
    サムターン回しを防止するために、玄関横に全開でも腕が入らない並行すべり出し窓を設置しました。
  • 全開・半開切り替えオペレータ付き縦すべり窓
    窓自体を体が入れにくい幅36cm縦長にした上で、全開・半開切り替えオペレータ付き縦すべり出し窓にしました。半開モードで窓を開けると途中で止まり、再び窓を閉め切らない限り全開モードに切り替えもできなというもの。窓を閉め、施錠して得られる所定の防犯性能には劣るため保証したくないメーカーは防犯目的を敢えて否定していますが...
    居間に人がいる時間帯の防犯はこれで十分かと。
  • 内倒窓しとクロス面格子
    体が入る広さに開い時も、構造上侵入しにくい内倒窓をトイレと風呂に採用。狭い空間で内倒しは鬱陶しいですよ、と言われましたが、奥が低い階段下トイレは奥30cmぐらいをカウンターにするし、ユニットバスは壁が内側にフカシ壁になっているし、湯張りを始めたら閉めるので問題なし。
    念のため取り付けネジが見えないクロス面格子も加えました。
  • 防犯合わせガラス (60mil)
    すべての窓ガラスを防犯合わせガラスの60milにしたので、ガラスを割った後も侵入するのは大変です。

採光と断熱
  • 窓が少ないマンションタイプの社宅に住み慣れているので、断熱のためにも窓の開口部は狭くても良いかも、と思っていました。でも、最近の窓はペアガラスで空気層が有ったり、サッシに熱伝導率が低い樹脂(アルミの1/1000程度)が使われていたりと昔(今も社宅はオールアルミ)とは大違いのようです。せっかくの好条件の土地なので窓は人並みに、居間掃き出し窓はむしろ大きめの1.5間をサッシも目立ちにくい2枚で引き違いで設定しました。

Low-Eの断熱と遮熱
  • Low-Eの断熱と遮熱
    ペアガラスの空気層側に金属膜をコーティングして輻射熱の出入りを抑えたガラスをLow-Eガラスと言うそうです。Low-Eガラスには断熱タイプと遮熱タイプが有りますが、遮熱タイプは金属膜が室外側にあり、太陽熱を空気層手前で室外に跳ね返すと同時に一部を吸収します。断熱タイプは金属膜が室内側にあり、暖房で温まった室内からの赤外線を空気層手前で室内に跳ね返すと同時に一部を吸収します。両者とも空気層を温めないので伝導で熱が伝わりにくいというもの吸収した熱は空気層よりも熱伝導率が高いガラス側に放出するというもの(訂正エントリ)。ご察しのとおり遮熱は夏向き、断熱は冬向きです。では夏冬両用のLow-Eは無いのかというと、断熱・遮熱の違いはかなり微妙なのでどちらも夏冬ともに効果があるようです。敢えて気にするなら床、壁や地面よりも輻射が圧倒的に強い直射日光をどう考えるかでしょう。
  • 南面で軒・庇があるところは断熱タイプ
    日本家屋では深い軒や庇が一般的ですが、現代的な家にはあまりないようです。我が家は60cmと比較的深い軒を2階に回し、1階も南(南南西)に軒(下屋)を東(東南東)の一部に庇を付けました。そして、軒・庇がある窓には断熱タイプのLow-Eガラスを選択しています。これで、夏の高い日差しは軒・庇でほとんど遮り、冬の低い日差しは断熱タイプのLow-Eで熱として取り込むことができます。
  • 南面で軒・庇が無いところは遮熱タイプ
    1階東(東南東)で軒も庇も無いところは午前中に直射日光が当たるので遮熱にしました。
  • その他は遮熱タイプ
    その他ははっきり言ってどうでも良いのですが、断熱タイプよりも遮熱タイプの方が熱貫流率が若干低いので、ガラスの色味を合わせる必要がないところは遮熱タイプに統一しました。

雨と換気
  • 雨の日の湿度
    雨の日は湿気るので換気しない、という意見をしばしば目にします。しかし、雨の日も湿度が100%なのは雲の中だけで、地上の雲とも言うべきが掛かっているのでもない限り地上の湿度は80%ぐらいのようです。では、雨の日も換気したほうが良いのかというと、必ずしもそうとは言えないようです。私の結論は夏はNG、春・秋はOK、冬は寒い(^_^;)です。湿度XXパーセントという時の湿度は相対湿度で飽和水蒸気量の何%の水蒸気を含むかというもの。飽和水蒸気量は気温が高いほど多くなります。外気が室内に入って温められる冬は湿度100%の外気も内壁に結露を生むことはないようです。冬はむしろ室内の温かい状態で呼吸や調理器具からたっぷり吸い込んだ水蒸気を内壁で結露する前に出してあげるほうが良いようです。夏は室内に入ってむしろ冷やされるので、湿度80%の外気も内壁に結露を生む可能性大。夏の雨の日のむやみな換気は避けるべきで、換気するならエアコンで除湿している部屋の換気口から吸気するのが良いと思います。
  • 軒・庇がある窓は雨の日も換気
    ということで、夏以外は雨の日も窓換気する気まんまんです。風が強くなければ、軒・庇があるところは開けちゃいます。居間の欄間は軒との距離が近く、雨の日の換気にも最適です。
  • オーニング
    北の窓は大きい物は2階ですが、北側斜線制限のおかげで軒がありません。仕方ないので窓自体が庇の役割を果たす横すべり出し窓かオーニング窓が候補に。母屋下がりで低くなった横すべり出し窓は開けるときに転落しそうなので残るはひとつ。書斎の北側窓をオーニングにしました。軒・庇が似つかわしくない縦長の階段窓もオーニングにしました。

開口と耐震
  • 柱は縦に走るので、横長窓よりも縦長窓の方が耐震強度上有利です。
  • 構造用合板や筋交いを入れて作る耐力壁は1/2間単位でつくられるため窓の位置が制約されることがあります。特に四隅は耐力壁の有力候補なので注意が必要。コーナー出窓を付ける場合など、他の部分で十分な耐力壁が確保できることが条件になりそうです。
  • 窓直下のコンセント、スイッチ類は窓左右どちらかの柱を繰り抜いて配線する必要があるため、強度的には不利になるとか。住宅性能表示に影響するほどではないようですが。

設計関連で窓だけ切りだしたエントリにしましたが、それでも書いてみたら長編になってしまいました。本当はまだ書きたいことが有ったのですが、今回はここでおしまい。

2010/12/31

マイホーム日記:設計2 (北側斜線制限)

北側斜線制限ってなんぞ?

建ぺい率、容積率当たりはそれなりに聞く機会もありますが、北側斜線制限となると自由設計の家を建てない限りほとんど縁のない言葉では?
厳密なことはさておき、趣旨は北側隣地の日照を確保するために、北側隣地から南の空を見上げた範囲に建物を建ててはいけないということのようです。
横浜市はこの制限が特に厳しく、北側境界から5m上がって60%の勾配で線を引いた範囲内でしか建物を建てられません。(これに対してよくあるパターンは5m上がって125%の勾配)
横浜市建築局 健全なまちづくりのための基準 高度地区とは

我が家の間取りでは、駐車スペースと庭を南に確保するために極力北側に建物を寄せた配置にしていますので(というか都市部ではよくあることですが)、北側斜線制限の制約を受けます。

対処として、1階は下屋として2階を南にずらした位置から建てるか、もう一つの方法が母屋下がり。要するに北側の屋根・天井を斜めに下げるということ。

我が家は土地の南面が少し西側を向いているので西側境界も北側斜線制限を気にする必要が。
土地購入時に不動産屋経由でもらった図面では28度ほど時計回りに回っているため西側も11/2マス(1/24間)分母屋下がりになります。
ところが、Google Mapで見ると13度ほどしか回っていないように見えます。
古河林業に真北を太陽位置で再測量してもらったところ、辛くも西側境界の北側斜線制限の制約を回避することができました、調べてよかった*。
その後、「西側隣地が1.7m高くなっているので、制限緩和により軒も伸ばせます」っておい、早く言ってよ。


11/3/22追記

時計回りに13度程度しか回転していないと判明後、西側に残った北斜線制限が解消した可能性をメールおよび打ち合わせ現場で2度にわたって指摘した結果、ようやく西側母屋下がりが無くなりました。
当初は北西2方の母屋下がりにより上図エアコンの直ぐ右側に45cmの袖壁がせり出してくる予定でしたが、狭い書斎に無用な構造物がなくなり、だいぶ印象が変わります。
以上、覚書。

マイホーム日記:設計1 (間取り)

今回は間取りのお話。

ハウスメーカーに相見積もりをとっている段階から3Dマイホームデザイナーを使っていたこともあり、最終的に設計承認した図面までにさほど大きく変わりませんでした。

こだわった点は、
  • 居間間口が2.5間 (こだわりというより結果ですが)
  • キッチン、洗面、風呂が隣接した動線
  • 階段が比較的緩やかな16段 (よくある1坪階段は14段が標準のようです)
  • バルコニーが奥行き1間で、しかも屋根付き
  • 玄関、トイレ以外はすべて引き戸 (バタンと閉まらないので。でも、引き込み用に壁面が侵食されるので、スイッチ・コンセントの位置が制約される、耐力壁にできない等デメリットも)
  • 廊下を極力少なく (リビング階段は断念しましたが)
  • 庭付き (狭いけど)

相見積もり時点からの主な変更点は、
  • 西に1/4間伸ばして、洗面、階段を広く
  • 階段下にトイレを押しこみ
  • 玄関も少し広くなり、めだたく正面向きに
  • 容積率調整で2階寝室を縮小
  • 屋根が異勾配の切妻から寄棟に (太陽光パネルを諦めたので)
といったところです。

窓に関しては色々とこだわったので改めて。

これが相見積もりの間取り。

これが設計承認した間取り。

マイホーム日記:ハウスメーカー探し3

ハウスメーカー選びその3です。

古河林業に再注目。

「再」というのは既にモデルハウス見学済みだから。
最初は、「国産木材を使用しています」という営業に対して、「国産信仰は持っていないので、国産だとなんで良いか論理的な説明がないと納得しない」とか、「木のぬくもりとか言っても、ビニールクロスと石膏ボードの奥のことは関係ない」とか、「いまどき土間コンクリートが当たり前だから湿気やシロアリの観点でスプルース集成材でも問題ないのでは」とか言っておりました。

しかし、鉄骨系がNGとなり、住友林業が高すぎとなった今、構造材に国産木材100%、特に土台にはシロアリ耐性最高の青森檜葉を利用する古河林業を、かみさんの強い希望もあって再検討。

相見積もりには快く協力頂きました。
住友林業ダイワハウス(推測)、アキュラホーム古河林業の見積もりがそれぞれ本体価格として何を含むかもバラバラででしたが、Excelでなるべく費目を揃える形で横並びにして比較。
標準とする部材・設備の仕様も異なるので、費目だけ揃えてもある意味フェアな比較にならないのは承知の上ですが、FPを付けて予算上限を決めた人間にとってフェアな比較は意味はありません。装飾的部材・設備の仕様はともかく予算内で納得出来る家(構造材、構造、間取り)が出来るかだけが興味の対象です。

ということで建坪延坪30坪程度の間取りで価格を比較すると...
やはり住友林業ダイワハウスアキュラホームに比べると200万程度高いようです。
古河林業はいろいろな値引きテクニックを発揮してもらった結果ではありますが、アキュラホームとコストがほとんど変わらないということが判明。
かみさんが拘るシロアリ耐性も木造としては最高級クラスなので7月に
古河林業に決定しました


古河林業に決めた隠れた理由としては、営業ががっついていない点があります。社風自体がが悪く言うとパッとしないのですが、よく言うと素朴で誠実な印象です。

2/22訂正
決めたのは古河林業で、住友林業ではありません。

2010/12/30

マイホーム日記:ハウスメーカー探し2

ハウスメーカー選び、その2です。

アキュラホームはかみさん曰く、スプルースの集成材が受け入れ不可とのこと。
無駄を徹底排除して良いものを安くというコンセプトは個人的には気に入っているし、欠陥住宅ブーム(?)以来法制も業者も技術もだいぶ変わったようなので、どこでも大丈夫と思っていたのですが、これは意見の相違です。

ダイワハウスは物はたしかに良さそうですが...
住宅はもっと工業化すべきと思っているので、当初は鉄骨という合理的な構造材にヒートブリッジ対策もバッチリ行い、建方がたった1日で終わってしまうダイワハウスに心が傾いていました。
しかし、以下の理由で断念しました。
  • 軟弱地盤な上に傾斜地で既設の擁壁の底盤に乗るような間取りは不可。重量が重く外周に荷重が集中する鉄骨系住宅のデメリット。
  • 北斜線制限を踏まえて間取りを考案するにしても、1/4間(455mm)単位での調整はコスト高になる(らしい)。
  • 最外周のブロックが910mmよりも少し大きく、同じ間取りでも微妙に建ぺい率、容積率をオーバーする可能性あり (というか購入した土地ではそうなる確率が高い)
  • 高価、いや高そう、かも?
  • 当初から「相見積もりを取る」、と宣言していたにもかかわらず、「契約をしていただかないと上のものに価格交渉ができない」といって契約を急がせ、値引き結果の金額がわからず、相見積もりがとれず、費用計画も立てられない。
当初は相見積もり用の間取り設計相談等々でいろいろお世話にもなり、好印象だったのですが、いざ相見積もりをとろうとしたら既成事実を作ってなし崩し的に契約に持ち込もうとか、あり得ない。ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!
割引後の価格を引き出す最後の手段として、「割引後の価格が出ないので契約ができません」とメールしたらなんの返信もなく、それっきりになりました。
一営業の問題なのか、一営業所の問題なのか、社風なのかは知りませんが。

また、ダイワハウスも同じですが、住友林業は標準仕様が高級設定。
仕様のランクを下げても大量仕入れ契約の高級標準品より掛率が悪くなりコスト削減には繋がらないということで、我慢、我慢の楽しくない間取り設計になりそうなので却下しました。
また、ダイワハウスでは擁壁底盤の上への建築は無理とまで言われた軟弱地盤に「地盤改良は不要です」と言ってきたのもちょっと。総額を安く見せて契約を取りに来たのではないかと不信感増し増しです。まぁ、住友林業程の大手は下手なことはできないはずなので考えすぎとは思いますが。
良いところを挙げておくと、プレ活動は5万円の別料金制(間違いなく足が出ているでしょう)なので、後腐れがないです。

ということで、ハウスメーカーの候補が無くなってしまいました、とほほ。

2010/12/29

マイホーム日記:ハウスメーカー探し1

6回目はハウスメーカー選び、その1です。

土地では予算オーバーだったこともあり、大手ハウスメーカーは避けて工務店で家を建てるつもりでした。というのも、一部を除きハウスメーカーも設計・監督・仕入れを担当するものの、施工は地元の工務店ということを三井のリハウスの営業から聞いていたからです。

それでは、「あれと同じものを作って」と言うための勉強にハウスメーカー各社のモデルハウスを見学しようということに。

幸い(いや、むしろ不幸かもしれないが)、横浜にはtvkハウジングプラザ横浜という全国最大級の住宅展示場が有り、約30社、約50棟のモデルハウスが一堂に会します。

工法、素材に先入観を持ちたくなかったこともあり、結局ほぼ全棟を、物によっては2度3度と見学しました。
さらには、積水ハウスセキスイハイム三栄ハウス住友林業ダイワハウスのバスツアーに参加するという徹底ぶり。

その結果、大手として鉄骨代表ダイワハウス、在来代表住友林業、ローコスト住宅代表アキュラホームに絞りました。
あれっ、ハウスメーカーは勉強のためだけに見学するんじゃなかったっけか?
気がつけば欲は膨らみ、大手の中でも高級と言われるようなところを中心にハウスメーカーで作る気満々になっていました(^_^;)

2010/12/28

マイホーム日記:間取り設計ソフト 3Dマイホームデザイナー

価格交渉に相見積は不可欠!
ということで、工務店・ハウスメーカー選びでは相見積前提で交渉を進めようと決めていました。

価格交渉に施主提案の共通の間取り図が必要ということで間取り設計ソフトの導入を決意。
以前親父にはフリーの間取り設計ソフトをいくつか紹介したりしましたが、いざ自分の家を設計するとなるとコストもさることながらパフォーマンスがとても気になります。(^^;

そこでWebを検索していると、3Dマイホームデザイナーなるソフトを発見。
PRO版の機能、インタフェース、部材メーカーとの連携等々、あまりにも出来が良さそうだったので、そのコンシューマー版も良いに決まっていると確信。
無料体験版(が有ったような気がするのですが)をダウンロードすることもなく、即決で3DマイホームデザイナーLS3をダウンロード購入しました。

相見積を採ったときのパースがこんな感じ。

で、これが大正解。
使っているうちに、傾斜地でもリアルなパースが描けるPro版が欲しくなり、3DマイホームデザイナーPRO6に程なくアップグレードしました。
5万円程の出費は安くはありませんが、これで作った図面で相見積を取ることで100万円オーダーの価格交渉力がついたり、営業・設計が3D CADに対応していないハウスメーカー・工務店との打ち合わせ密度が高まると思えば安い安い。

さて、3Dマイホームデザイナーの魅力ですが、
間取り設計に特化した3D CADのUIが素晴らしい。
余計な3Dの知識を駆使せずとも、またマニュアルを開くまでもなく3Dパース図付きの間取り図が設計できます。
さらには、おそらく一生に一度しか使わないであろう建築関係の知識(北斜線制限、建ぺい率・容積率の数え方、屋根勾配の表記法、最近はやりの間取り等々)をさりげなく提供する当たりが秀逸です。
さらにさらに、建築部材・設備のメーカーとも良好なエコシステムを築いているようで、部材、設備、家具等の実製品に即した定価情報付きの3Dパーツが豊富に揃っているのも良いところです。

まあ、実際はいろいろ不満もあるのですが、総合的には大大満足な製品です。

なお、私は3D CGもかじったったことのあるコンピュータオタクですので本ソフトを使いこなす感どころは持っている方だと思います。その辺りを差し引いて、ご自身で評価くださいませ。

2010/12/27

マイホーム日記:独立系ファイナンシャルプランナー

土地取得で要求が膨らみ予算をオーバーしたこともあり、家にあといくら使えるかを見極め、夫婦間で明確な合意を形成すべく、ファイナンシャルプランナー(FP)をつけました。

ちなみに、FPには独立系、金融系等があります。
金融系FPは顧客の望む生活レベルはお構いなしで、利子収入と焦げ付きによるリスクを加味した最大利得となる貸付高をもって、「お客様程の収入であればXX円は十分にお貸しできます」なんて言ってくるに決まっているので、独立系ファイナンシャルプランナーに拘りました。

住宅取得は生涯可処分所得の大半を費やすということで、住宅取得目的ではなく、トータルライフプランを依頼。
6時間4回程度の打ち合わセット商品ライフプランセット3万円を選択しました。

ところで、住宅取得においても、独立系フィナンシャルプランナーを付ける人は殆どいないようで、Webで調べても独立系FPが殆ど出てきません。
もともとFPをつけるという発想が無いと思うのと同時に、相談料3万円が高いと感じるのが要因でしょうか?
個人的には、住宅取得にかかる金額の0.1パーセント未満で身の程を知れるということで、非常に有意義だと思っているのですが...

ライフパートナーオフィス

2010/12/26

マイホーム日記:土地探しにスマートフォンは最強

3回目はスマートフォン最強って話です。

土地探しにスマートフォンは最強です。
土地探し当時は日本初のAndroid端末HC-03Aを持っていました。
メモリ不足ですぐ落ちるGoogleマップや、プチフリ(と言ってもプチとは言いがたいフリーズ)にストレスを感じつつ、また、Evernoteも当時は日本では殆どメジャーではなく知りませんでしたがそれでも、
  • (まだナビに対応していない)Google Mapで現地を案内
  • Google MapのMy Map Editorで候補地をマーク
  • Google Places Directoryで最寄り店舗・病院他をチェック
  • ジオタグ付きデジカメで土地の形状、周りの景色を記録
  • 電子コンパスで南向きを確認・日照を推定
てな感じです。

今では、
  • Google Mapがナビに対応
  • Google Map公式アプリでスター登録に対応
  • Evernoteで写真、ジオタグ、コメントを一元管理
  • Androidも高スペック機がリリース
となって、さらに快適なはずです。

これから土地をさがす方は是非スマートフォンを入手してみてください。

マイホーム日記:土地探し

2回目は土地探し。
三井のリハウスに声をかけると、最初の2~3週間は流通している物件をまとめて週末ごとに数物件ずつ観に行く感じで紹介されました。
この間は複数物件を比較検討ができますが、だいたい売れずに流通している物件がそう良いものであるはずもなく...
流通している物件が尽きると新規物件が出るたびに声を掛けてもらうという状況になり、月にぽろぽろって感じしょうか。
出てきた物件もほんとうに良いものはすぐに売れてしまうので、実質的にはその場で決断を迫られ、これが大変。
もっと良い物件があるかもしれないと思っていると、耳年増の行き遅れになってしまいそうです。
仮に、1年以内に物件を決めるとすると、見れる物件数には限りがあり、そのなかで後戻りのできない決断を順次していくとすると、正に秘書問題(結婚問題)です。
しかしこれを理系でないかみさんに理解してもらおうというのが無理な話。
耳年増、行き遅れといった喩え話で説得するも、物件を見ているうちに目が肥えて要求は膨らむばかり...
  • 手頃な価格 (遺産を相続しない電機労連サラリーマンでも買えること)
  • 少しは庭がつくれる広さ
  • 日照、見晴らしを考えると南接道で
  • ハザードマップで危険地域でない(または危険地域に隣接していない)
  • 駅から10分以内
  • 大型スーパーが近くにあって
  • その他施設が近くに揃っていること
  • でも、大通りから1ブロック以上離れていて
  • 高圧線鉄塔が近くになくて
  • 自然が残っていて
  • 人情が厚くて
  • ってか、要するに今の最寄りの駅は変えたくないし
って、おい ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!
身の程をわきまえていないと本当に行き遅れになるぞ!!

てな感じで、かみさんと衝突することしばしば。
「もう俺が決めるぞ!」って言っていたら、ゴールデンウィーク過ぎに出ました良い物件が。

今の最寄り駅から7分半、130㎡、南接道で目の前は畑、東、北は隣接するアパートの駐車スペース、東傾斜。
ま、ちょっと狭いけど横浜じゃこんなもんでしょう。

マイホーム日記:不動産屋探し

土地付き一戸建てを建てようと土地探しを始めたのは去年のシルバーウィーク。以来、土地探し、業者探し、設計打合せを経てようやく外構1次工事が始まりました。
完全休眠中だった本ブログを利用して、人生の一大イベントマイホーム建設についてつらつらと書こうかと思います。

ということで、本日は第1回目の不動産屋探し。

不動産屋って何ががあるの?というレベルだったので、まずは知っている不動産屋の名前を手がかりに、Googleを子引き、孫引きしたり、Google Setesを活用して不動産屋業界の外観を探ったり。

結局最大手の三井のリハウスをはじめ、Century21、地域系のハウスポート湘南、その他地元密着の不動産屋の2、3同時に声をかけました。
メインは三井のリハウスとして、Century21はオンライン不動産のみ、ハウスポート湘南は少々営業が強引なので距離を置きつつ、その他多チャンネルでレインズに挙がる前の掘り出し物件を探す、というスタンスでいきました。

よく言われることですが、不動産屋も重要ですが営業個人の当たり外れが大きいという実感なので、営業が気に入らなければ変えてもらうのが良いと思います。