2011/01/01

マイホーム日記:設計3 (窓)

明けましておめでとうございます。
今回は窓について。

たかが窓、されど窓。
窓は外見、採光、換気、断熱、防犯、そして耐震の要となる予想以上に重要なポイントでした。

防犯と換気
  • 欄間付き掃き出し窓
    夏の夜とか、居間にいる時間に防犯を考えつつ通風するために欄間付き掃き出し窓を設置。最近はなぜかあまり流行っていないとか。
  • 並行滑り出し窓
    サムターン回しを防止するために、玄関横に全開でも腕が入らない並行すべり出し窓を設置しました。
  • 全開・半開切り替えオペレータ付き縦すべり窓
    窓自体を体が入れにくい幅36cm縦長にした上で、全開・半開切り替えオペレータ付き縦すべり出し窓にしました。半開モードで窓を開けると途中で止まり、再び窓を閉め切らない限り全開モードに切り替えもできなというもの。窓を閉め、施錠して得られる所定の防犯性能には劣るため保証したくないメーカーは防犯目的を敢えて否定していますが...
    居間に人がいる時間帯の防犯はこれで十分かと。
  • 内倒窓しとクロス面格子
    体が入る広さに開い時も、構造上侵入しにくい内倒窓をトイレと風呂に採用。狭い空間で内倒しは鬱陶しいですよ、と言われましたが、奥が低い階段下トイレは奥30cmぐらいをカウンターにするし、ユニットバスは壁が内側にフカシ壁になっているし、湯張りを始めたら閉めるので問題なし。
    念のため取り付けネジが見えないクロス面格子も加えました。
  • 防犯合わせガラス (60mil)
    すべての窓ガラスを防犯合わせガラスの60milにしたので、ガラスを割った後も侵入するのは大変です。

採光と断熱
  • 窓が少ないマンションタイプの社宅に住み慣れているので、断熱のためにも窓の開口部は狭くても良いかも、と思っていました。でも、最近の窓はペアガラスで空気層が有ったり、サッシに熱伝導率が低い樹脂(アルミの1/1000程度)が使われていたりと昔(今も社宅はオールアルミ)とは大違いのようです。せっかくの好条件の土地なので窓は人並みに、居間掃き出し窓はむしろ大きめの1.5間をサッシも目立ちにくい2枚で引き違いで設定しました。

Low-Eの断熱と遮熱
  • Low-Eの断熱と遮熱
    ペアガラスの空気層側に金属膜をコーティングして輻射熱の出入りを抑えたガラスをLow-Eガラスと言うそうです。Low-Eガラスには断熱タイプと遮熱タイプが有りますが、遮熱タイプは金属膜が室外側にあり、太陽熱を空気層手前で室外に跳ね返すと同時に一部を吸収します。断熱タイプは金属膜が室内側にあり、暖房で温まった室内からの赤外線を空気層手前で室内に跳ね返すと同時に一部を吸収します。両者とも空気層を温めないので伝導で熱が伝わりにくいというもの吸収した熱は空気層よりも熱伝導率が高いガラス側に放出するというもの(訂正エントリ)。ご察しのとおり遮熱は夏向き、断熱は冬向きです。では夏冬両用のLow-Eは無いのかというと、断熱・遮熱の違いはかなり微妙なのでどちらも夏冬ともに効果があるようです。敢えて気にするなら床、壁や地面よりも輻射が圧倒的に強い直射日光をどう考えるかでしょう。
  • 南面で軒・庇があるところは断熱タイプ
    日本家屋では深い軒や庇が一般的ですが、現代的な家にはあまりないようです。我が家は60cmと比較的深い軒を2階に回し、1階も南(南南西)に軒(下屋)を東(東南東)の一部に庇を付けました。そして、軒・庇がある窓には断熱タイプのLow-Eガラスを選択しています。これで、夏の高い日差しは軒・庇でほとんど遮り、冬の低い日差しは断熱タイプのLow-Eで熱として取り込むことができます。
  • 南面で軒・庇が無いところは遮熱タイプ
    1階東(東南東)で軒も庇も無いところは午前中に直射日光が当たるので遮熱にしました。
  • その他は遮熱タイプ
    その他ははっきり言ってどうでも良いのですが、断熱タイプよりも遮熱タイプの方が熱貫流率が若干低いので、ガラスの色味を合わせる必要がないところは遮熱タイプに統一しました。

雨と換気
  • 雨の日の湿度
    雨の日は湿気るので換気しない、という意見をしばしば目にします。しかし、雨の日も湿度が100%なのは雲の中だけで、地上の雲とも言うべきが掛かっているのでもない限り地上の湿度は80%ぐらいのようです。では、雨の日も換気したほうが良いのかというと、必ずしもそうとは言えないようです。私の結論は夏はNG、春・秋はOK、冬は寒い(^_^;)です。湿度XXパーセントという時の湿度は相対湿度で飽和水蒸気量の何%の水蒸気を含むかというもの。飽和水蒸気量は気温が高いほど多くなります。外気が室内に入って温められる冬は湿度100%の外気も内壁に結露を生むことはないようです。冬はむしろ室内の温かい状態で呼吸や調理器具からたっぷり吸い込んだ水蒸気を内壁で結露する前に出してあげるほうが良いようです。夏は室内に入ってむしろ冷やされるので、湿度80%の外気も内壁に結露を生む可能性大。夏の雨の日のむやみな換気は避けるべきで、換気するならエアコンで除湿している部屋の換気口から吸気するのが良いと思います。
  • 軒・庇がある窓は雨の日も換気
    ということで、夏以外は雨の日も窓換気する気まんまんです。風が強くなければ、軒・庇があるところは開けちゃいます。居間の欄間は軒との距離が近く、雨の日の換気にも最適です。
  • オーニング
    北の窓は大きい物は2階ですが、北側斜線制限のおかげで軒がありません。仕方ないので窓自体が庇の役割を果たす横すべり出し窓かオーニング窓が候補に。母屋下がりで低くなった横すべり出し窓は開けるときに転落しそうなので残るはひとつ。書斎の北側窓をオーニングにしました。軒・庇が似つかわしくない縦長の階段窓もオーニングにしました。

開口と耐震
  • 柱は縦に走るので、横長窓よりも縦長窓の方が耐震強度上有利です。
  • 構造用合板や筋交いを入れて作る耐力壁は1/2間単位でつくられるため窓の位置が制約されることがあります。特に四隅は耐力壁の有力候補なので注意が必要。コーナー出窓を付ける場合など、他の部分で十分な耐力壁が確保できることが条件になりそうです。
  • 窓直下のコンセント、スイッチ類は窓左右どちらかの柱を繰り抜いて配線する必要があるため、強度的には不利になるとか。住宅性能表示に影響するほどではないようですが。

設計関連で窓だけ切りだしたエントリにしましたが、それでも書いてみたら長編になってしまいました。本当はまだ書きたいことが有ったのですが、今回はここでおしまい。