2011/01/29

マイホーム日記:請負契約では受け取り拒絶はNGらしい

法律(海外法務)に関する研修を受けたので、その受け売りです。

アメリカで売買をするときに適用される法律、統一商事法典(UCC)には、完全履行原則(perfect tender rule)と呼ばれる買う側に取って強力な、そして売る側にとって危険な原則があるそうです。
第2-601条 (買主の拒絶権)
当該の物品または引渡しの提供が, 何らかの点でその契約に適合していない場合には, 買主は,その全体を拒絶することができる。
少しでも問題があれば受け取り拒絶、延いては一方的に契約解除できるので、買主に絶大な力があります。
もっとも、これは信義則の条項第2-302条 (非良心的な契約または条項)、によって乱用が避けられると解釈するのが一般的のようですが。

他方で、国際的な売買に関してはウィーン売買条約というのもあって、こっちは穏やか。
第49条【買主による契約解除権の発生・消滅要件】
(1)買主は、次のいずれかの場合には、契約を解除することができる。
(a)契約またはこの条約に基づく売主の義務のいずれかの不履行が、重大な契約違反を構成する場合。
ところで、上記の法律・条約は物品の売買に関するものであって、請負契約に関しては別の話だそうです。請負契約の場合、一般的に完成した物(部分)の受け取りを拒絶することは出来ないそうです。量産品も想定される物品の売買と違って、請負契約は必ず単品もの。少々のトラブルは付き物であって、その都度受け取り拒絶、契約解除されては売主は困るし、転売不可能な商品が残されれば経済的損失も大きい、という判断なのだと思います。もちろん、瑕疵を回復させたり、損害賠償を求めることは可能だそうです。これは日本の民法でも同じです。

長くなりましたが、ここまでが前置きです。(^^)

外構第一期工事でいきなりトラブル」で施工当初からひびの入ってしまった擁壁をつくり直してもらったという話をしました。これに当たって、日本最大の一戸建て口コミ掲示板 e-戸建てにスレッドを立てて相談しましたが、その反応(レス)は様々でした。
  • 買主は傷物を要求しているわけではないので、やり直せの一言だ!
という意見が一番多かったように思います。これは物品、特に大量生産品の売買で買主が採る典型的な態度と思います。しかし、先にの述べたとおり請負契約では成果物の受け取り拒絶はできません。買主が請負契約に不慣れなことが上記のような反応につながる原因と思います。考えて見れば個人レベルで本格的な請負契約を行うことは住宅関係を除いて稀なのかと思います。

斯く言う私も請負契約に関する民法の条項など今の今まで知りませんでしたが、一方的にやり直せとは言えないことは直感的に分かっていましたし、無理強いすればクレーマー、度が過ぎれば恐喝にもなりかねないと思います。

幸い私のケースでは「こちらとしてはやり直していただきたいと考えています。」と伝えたところHM内部で協議した結果やり直してくれることになりましたので不幸中の幸いです。

その他、掲示板スレッドのレスには下記のようなものがありました。
  • HMはぼったくっている
  • HMは業者に責任を丸投げしているから懐が痛まない
  • 何も言わなければ隠し通したに違いない
うーん、みなさん何があったの? ちょっと性悪説が過ぎませんか?
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2011/01/27

マイホーム日記:外構第一期再工事5

今回は綺麗に打設されたようです。
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マイホーム日記:土地引渡し前の要望事項

我が家の建築予定地は購入予約時点で本格的な造成が始まっていませんでした。
これは、私どもの仲介業者であり、地元売主から土地売却委託を受けた三井のリハウスの営業がレインズに載る前に土地を紹介してくれたおかげです(感謝、感謝)。

ということで、予約から契約、引渡しまでの間に、購入予定者としての比較的強い立場で幾つか注文を付けることが出来ました、幸運です。
  • L字溝縁石の切り下げの変更
    建築予定地は東下がりの道に南接道していますが、引渡し時点で南側接道部分は法面となる予定でした。おそらく、縦列駐車の選択肢を売主が残してくれたのだと思います。しかし図面で確認する限り、法面の長さ(南側全面)に対し切り下げ部分の長さが足らないような... 三井のリハウス経由で売主に申し入れ、切り下げ部分の長さを延長してもらいました。
    ところで、このL字溝部分は元所有者は同じではあったものの、我が家の敷地ではありません。お隣さんとの共有部分であり土地購入後は私供の一存では変更できない部分とのことなので、売主に所有権が有る引渡し前の変更が重要だったようです(間一髪)。
  • 枡、引き込みの移動
    土地購入段階はおぼろげではありましたが、縦列ではなく西寄りに通常駐車(なんて言うの?)とすることにしました。カーポートにならない東側部分は擁壁を作り埋め戻して庭とする想定です。
    しかし、図面では水道、都市ガスの引き込み、雨水、汚水枡が東寄りに設置する予定ではありませんか。これでは擁壁、庭に悪影響有りということで、すべて西寄り(駐車場、玄関アプローチにする予定)に移動するよう要請しました。残念ながら、水道、都市ガス(結局オール電化で潰しましたが)の引き込みの位置は変更は間に合いませんでしたが、雨水、汚水の枡は西寄りに変更してもらいました。水道の引き込みは擁壁下部に祠を造って栓を設置するそうです。
  • 電線の移動
    土地の購買予約後に現地を確認したところ、南道路から北のアパートに引き込む電線が我が家の建設予定地の東端(もしくはその直近)を通過しているではないですか。これでは敷地いっぱいに家を建てた場合、風でも吹こうものなら電線が建物に接触する危険性が... ダメ元で電柱の位置を替えてもらうよう依頼しました。結果として、電柱の位置は変わりませんでしたが、電線を東側に引っ張り、敷地から離れた位置を通過する様にしてもらえました。(セーフ、セーフ)
  • ゴミ集積所
    北側アパートの駐車場入口を挟んで反対側にアパートのゴミ集積所が有ります。しかし、我が家および隣家のゴミ集積場が何処だか分かりませし、アパートのゴミ集積所を共有できる可能性も小です。我が家の南面擁壁下に集積所が設置されるのはなんとか避けたいので三井のリハウス経由で確認したところ、売主さんは「考えていなかった」とか。結局少し離れた既存の集積所を共有することで決着しました。(セーフ、セーフ)
ということで、土地引渡し前に幾つか要望を伝え、取り入れてもらうことが出来ました。土地を予約・契約したところで安心せず、引渡しまでに想像力を最大限に働かせて問題点を洗い出して改善を要求することをお勧めします。

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